【臨床医学各論】前立腺肥大症について正しいのはどれか。
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【問題】臨床医学各論
前立腺肥大症について正しいのはどれか。
1 若年者に多い。
2 夜間頻尿がみられる。
3 蛋白尿がみられる。
4 下腹痛を伴うことが多い。
【解答】
×1 若年者に多い。
○2 夜間頻尿がみられる。
×3 蛋白尿がみられる。
×4 下腹痛を伴うことが多い。
【解説】
前立腺は膀胱の下部、尿道括約筋の奥にあり、クルミ大(約15g)の臓器。ほぼ中央を尿道が貫いている。
前立腺肥大症は前立腺の内側の部分が腫大(前立腺腺腫)する疾患である。前立腺腺腫は数十gのことが多いが、なかには100gを超す大きなものもある。前立腺が腫大すると尿道が圧迫されて尿道抵抗が高まり、尿の勢いが悪くなる。また閉塞に伴う膀胱機能の変化により、排尿困難以外に頻尿、尿意切迫感、夜間頻尿などのいわゆる刺激症状も出現する。最悪の場合には尿が出なくなってしまう。この病態を尿閉とよぶ。
60歳以上の人に多い疾患。30〜40代では認めにくい。原因は不明。 男性ホルモンの存在と加齢が前立腺肥大症の発生と進行に影響していると考えられている。
症状
(1)第1病期(膀胱刺激期)
尿道の奥や会陰部の不快感、夜間の排尿が2回を超える頻尿、尿意を感じるとがまんができない尿意切迫感、尿が出始めるまでに時間がかかる、尿線が細く、尿が出終わるまでに時間がかかるなどの症状がみられる時期をいう。
(2)第2病期(残尿発生期)
前立腺腺腫が大きくなり排尿困難の程度が増すと、膀胱にたまった尿を排出しきれなくなり、残ってしまう。これを残尿とよぶ。残尿があると細菌感染が起こりやすくなり、また膀胱内に結石ができやすくなる。出血(血尿)することもある。過度の飲酒や冷え、長時間座りっぱなしでいること、などにより突然尿が出なくなってしまう(尿閉)ことがある。
(3)第3病期(完全尿閉期)
さらに前立腺腺腫が大きくなると、膀胱排尿筋の収縮作用では尿の排泄ができなくなってしまう。膀胱は常に高度に拡張して残尿量が300〜400ml以上になり、膀胱内圧に負けて尿が絶えず少量ずつもれ出してしまう。このようになると腎臓からの尿の流れも妨げられて、腎機能障害を起こす。
【検査と診断】
(1)前立腺がんの除外診断
血液中の前立腺腫瘍マーカー(PSA)の値を測定することが重要である。肛門から指を入れて、経直腸的に前立腺を触診することもがんの鑑別診断に大切な検査。
(2)前立腺肥大症の評価
a.基本的評価
全般的な健康状態の評価に加えて、脳梗塞、脳出血、脊髄疾患や糖尿病など、排尿障害を来す合併症や既往症の有無、副作用として排尿障害を引き起こす薬剤(コラム)の服用がないかどうかを確認する。尿検査と腎機能検査をおこなう。
b.前立腺肥大症の重症度の判定
国際前立腺症状スコア(IPSS)…7種類の自覚症状の強弱をそれぞれ点数化したもの。ひとつの症状につき6段階(0〜5点)に点数化されている。合計点で評価する。最も症状の強い人は35点になる。
【治療】
(1)手術 (2)薬物療法 3)その他の治療法 (a.尿道ステント、b.導尿)
【引用URL】
https://health.goo.ne.jp/medical/10K10100
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【問題】臨床医学各論
前立腺肥大症について正しいのはどれか。
1 若年者に多い。
2 夜間頻尿がみられる。
3 蛋白尿がみられる。
4 下腹痛を伴うことが多い。
【解答】
×1 若年者に多い。
○2 夜間頻尿がみられる。
×3 蛋白尿がみられる。
×4 下腹痛を伴うことが多い。
【解説】
前立腺は膀胱の下部、尿道括約筋の奥にあり、クルミ大(約15g)の臓器。ほぼ中央を尿道が貫いている。
前立腺肥大症は前立腺の内側の部分が腫大(前立腺腺腫)する疾患である。前立腺腺腫は数十gのことが多いが、なかには100gを超す大きなものもある。前立腺が腫大すると尿道が圧迫されて尿道抵抗が高まり、尿の勢いが悪くなる。また閉塞に伴う膀胱機能の変化により、排尿困難以外に頻尿、尿意切迫感、夜間頻尿などのいわゆる刺激症状も出現する。最悪の場合には尿が出なくなってしまう。この病態を尿閉とよぶ。
60歳以上の人に多い疾患。30〜40代では認めにくい。原因は不明。 男性ホルモンの存在と加齢が前立腺肥大症の発生と進行に影響していると考えられている。
症状
(1)第1病期(膀胱刺激期)
尿道の奥や会陰部の不快感、夜間の排尿が2回を超える頻尿、尿意を感じるとがまんができない尿意切迫感、尿が出始めるまでに時間がかかる、尿線が細く、尿が出終わるまでに時間がかかるなどの症状がみられる時期をいう。
(2)第2病期(残尿発生期)
前立腺腺腫が大きくなり排尿困難の程度が増すと、膀胱にたまった尿を排出しきれなくなり、残ってしまう。これを残尿とよぶ。残尿があると細菌感染が起こりやすくなり、また膀胱内に結石ができやすくなる。出血(血尿)することもある。過度の飲酒や冷え、長時間座りっぱなしでいること、などにより突然尿が出なくなってしまう(尿閉)ことがある。
(3)第3病期(完全尿閉期)
さらに前立腺腺腫が大きくなると、膀胱排尿筋の収縮作用では尿の排泄ができなくなってしまう。膀胱は常に高度に拡張して残尿量が300〜400ml以上になり、膀胱内圧に負けて尿が絶えず少量ずつもれ出してしまう。このようになると腎臓からの尿の流れも妨げられて、腎機能障害を起こす。
【検査と診断】
(1)前立腺がんの除外診断
血液中の前立腺腫瘍マーカー(PSA)の値を測定することが重要である。肛門から指を入れて、経直腸的に前立腺を触診することもがんの鑑別診断に大切な検査。
(2)前立腺肥大症の評価
a.基本的評価
全般的な健康状態の評価に加えて、脳梗塞、脳出血、脊髄疾患や糖尿病など、排尿障害を来す合併症や既往症の有無、副作用として排尿障害を引き起こす薬剤(コラム)の服用がないかどうかを確認する。尿検査と腎機能検査をおこなう。
b.前立腺肥大症の重症度の判定
国際前立腺症状スコア(IPSS)…7種類の自覚症状の強弱をそれぞれ点数化したもの。ひとつの症状につき6段階(0〜5点)に点数化されている。合計点で評価する。最も症状の強い人は35点になる。
【治療】
(1)手術 (2)薬物療法 3)その他の治療法 (a.尿道ステント、b.導尿)
【引用URL】
https://health.goo.ne.jp/medical/10K10100
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